Cente FileSystem

FAT領域が1面の場合にフォーマットを行うと、キャッシュ領域を初期化できない不具合について

発行番号: Cente101-0121
Rev: 第1版
発行日: 2023/03/31

【題名】
FAT領域が1面の場合にフォーマットを行うと、キャッシュ領域を初期化できない不具合について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver4.02 ~ Ver6.42

【影響API】
q_format, q_format_uni

【現象】
FAT領域が1面で、キャッシュ機能を有効にした状態で、
フォーマットを行うと、キャッシュ領域の初期化が出来ず、
古い情報を読み出してしまいます。(FAT領域、ディレクトリエントリ領域)

※FAT領域が2面以上ある場合は該当しません。

【原因】
クイックフォーマットでは、FAT領域、ディレクトリエントリ領域、キャッシュ領域の初期化を行います。
本来ならFAT領域の面数に関わらず、キャッシュ領域を初期化するのが正しいですが、
FAT領域が2面以上の場合に、キャッシュ領域を初期化する形になっておりました。
FAT領域の面数に関わらず、キャッシュ領域を初期化するように修正いたしました。

※FAT領域は通常2面でフォーマットされるため、キャッシュ領域の初期化は行われます。

【回避方法】
ありません。

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

メタデータ保護機能使用時 ディスクフル直前の書き込みでの無限ループが発生する不具合について

発行番号: Cente101-0120
Rev: 第1版
発行日: 2023/03/31

【題名】
メタデータ保護機能使用時 ディスクフル直前の書き込みでの無限ループが発生する不具合について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.42

【影響API】
fwrite, chg_filelen

【現象】
FAT32かつメタデータ保護機能有効時、
空き容量が160KByteの時に256KByteまとめてfwriteすると、fwriteから返って来なくなる。

【原因】
メタデータ保護機能有効時のFATチェーン更新処理は、FAT領域書き込み前に以下の処理を実行します。
①FAT「全領域」から空きクラスタ位置を検索
②空きクラスタ番号を取得
③保護管理テーブルをチェックし、以前登録済みのクラスタか確認
→ 以前登録済みの場合は、再度①の空きクラスタ検索を実施(※処理を繰り返す)
→ 登録済みで無い場合は、テーブルにクラスタ番号をセット

上記の処理では実際にFAT領域の書き込み処理までは実施しないため、
以下2つの条件を満たした場合に同じ位置のクラスタを繰り返し検索してしまい、
CT_DISK_FULL(-11)を戻さずに無限ループの状態になってしまいます。
・空きクラスタがある状態から書き込みを実施
・空きクラスタ以上のクラスタを書き込み

【回避方法】
1クラスタずつ書込みをおこなう。

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

メタデータ保護機能使用時 残容量が必要以上に消費されてしまう不具合について

発行番号: Cente101-0119
Rev: 第1版
発行日: 2023/03/31

【題名】
メタデータ保護機能使用時 残容量が必要以上に消費されてしまう不具合について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.10 ~ Ver6.42

【影響API】
fopen_uni, fputc, fputs, fwrite, rename_uni, move_uni, chg_filelen, mkdir_uni

【現象】
FAT32かつメタデータ保護機能が有効なメディアに対して、
2クラスタ分以上の長さのファイルを書き込むとファイルシステムの空き容量が化ける。
get_dev_free_uni()が返す残容量が renew_fsinfo_uni() の前後で変化する。

【原因】
FAT32の場合は、FAT領域を消費した場合にFSINFO領域内の「free cluster count」情報を更新しますが、
実際の消費より余計にカウンタ値を更新していました。

【回避方法】
FAT32またはメタデータ保護機能を使用しない

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

複数ドライブに対しメタデータ保護機能を有効にするとメモリ破壊が起きる不具合について

発行番号: Cente101-0118
Rev: 第1版
発行日: 2023/03/31

【題名】
複数ドライブに対しメタデータ保護機能を有効にするとメモリ破壊が起きる不具合について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.00 ~ Ver6.42

【影響API】
ini_journal, ini_journal_uni

【現象】
メタデータ保護機能を複数ドライブで有効にした状態で、
書込みAPIを実行するとメモリ破壊が起きます。

【原因】
メタデータ保護用の管理領域はドライブ毎に確保する必要があります。
本来であれば、ini_journal() の第一引数に指定するdrv_name(ドライブ名)
をもとに領域を確保するのが正しいですが、第3引数の feram_no の値によって
領域を確保する形になっておりました。
feram_no はVer6.00 以降未対応で 0 を指定する必要があるため、
drv_name ごとに領域を確保するように修正いたしました。

【回避方法】
・複数のドライブでメタデータ保護機能を有効にしない
・複数のドライブを使用する場合、feram_noの値をインクリメントする

Aドライブ feram_no = 0
Bドライブ feram_no = 1

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

独自ディレクトリ操作API実行時、ディレクトリの読出しに失敗する不具合について

発行番号: Cente101-0117
Rev: 第1版
発行日: 2023/03/31

【題名】
独自ディレクトリ操作API実行時、ディレクトリの読出しに失敗する不具合について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.30 ~ Ver6.42

【影響API】
rmdir_all, rmdir_all_uni, dinfo, dinfo_uni, readdir_wc, readdir_wc_uni

【現象】
他のタスクと処理がぶつかった場合に、
独自ディレクトリ操作APIでディレクトリの読出しに失敗する。

【原因】
ディレクトリの読出し時、セマフォの資源を獲得した後にディレクトリの読出しを行うべきですが、
セマフォの資源を獲得せずディレクトリの読出しを行っていたため、誤動作する可能性があります。

【回避方法】
複数タスクから影響APIを同時に実行しない

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

Cente FileSystem

・独自APIでのディレクトリ検索時、エラーコード「CT_NOT_INI_D」が戻される不具合を修正(Cente障害情報:101-0114)
独自APIでのディレクトリ検索時、ドライブを全て読み出した後に「CT_NOT_INI_D」が戻される不具合を修正しました。

・ログ管理チェックディスク機能の有効/無効設定組合せによる誤処理を修正(Cente障害情報:101-0115)
無効ドライブに対してもログ管理チェックディスクの処理が一部動作してしまう不具合及びエラー判定処理が抜けている箇所があり、正常/異常を正しく戻すことができていない不具合、セーブキャッシュが行われず、ログ管理ファイルを正しく作成することができない不具合を修正しました。

・ファイル及びディレクトリ検索にて大文字/小文字の区別をしていた不具合を修正(Cente障害情報:101-0116)
readdir_wc()及びreaddir_wc_uni()において、大文字/小文字の区別をしていた不具合を修正しました。

・ 独自ディレクトリ操作API実行時、ディレクトリの読出しに失敗する不具合を修正(Cente障害情報:101-0117)
独自ディレクトリ操作API実行時、セマフォの資源を獲得せずディレクトリの読出しをしていたため、修正しました。

・複数ドライブに対しメタデータ保護機能を有効にするとメモリ破壊が起きる不具合を修正(Cente障害情報:101-0118)
複数ドライブに対しメタデータ保護機能を有効にするとメモリ破壊が起きる不具合について、drv_name ごとに領域を確保するように修正いたしました。

・メタデータ保護機能使用時 残容量が必要以上に消費されてしまう不具合を修正(Cente障害情報:101-0119)
FATチェーンの更新した分だけ残容量を消費するだけでなく、既存のクラスタ情報を含めて更新していたため、既存のクラスタ情報を含めないように修正しました。

・メタデータ保護機能使用時 ディスクフル直前の書き込みで無限ループが発生する不具合を修正(Cente障害情報:101-0120)
ディスクフル直前のデバイスに書込みを行った際、FAT領域の空き確認処理で無限ループが発生する不具合を修正しました。

・FAT領域が1面の場合にフォーマットを行うと、キャッシュ領域を初期化できない不具合を修正(Cente障害情報:101-0121)
FAT数が1の時、キャッシュ領域の初期化が行われていなかった不具合を修正しました。

・フォーマット及びメタデータ保護機能の速度改善
フォーマット及びメタデータ保護機能の速度改善を行いました。詳しくは、「FileSystemユーザーズマニュアル(Ver6.50)導入・運用編.doc」の「3.6.23連続まとめ書込み機能の選択について」を参照ください。

・Non-OS時、fs_memory.cの静的バッファを追加
USE_OSにてNon-OS選択時、fs_memory.cの静的バッファを使用することで、動的に確保した時と同じくらいの速度でファイルのアクセスが可能となっております。詳しくは「FileSystemユーザーズマニュアル(Ver6.50)導入・運用編.doc」の「3.6.1 OS(Operating System)選択」及び「3.6.2 メモリ関連設定ファイルについて」を参照ください。

・軽微な修正
ワーニング抑制など軽微なコードの修正を行いました。

・RX71M用のbspを追加
RX71MのNORフラッシュbspを作成しました。

ファイル及びディレクトリ検索にて大文字/小文字の区別をしていた処理について

発行番号: Cente101-0116
Rev: 第1版
発行日: 2022/11/14

【題名】
ファイル及びディレクトリ検索にて大文字/小文字の区別をしていた処理について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.42

【影響API】
readdir_wc_uni, readdir_wc

【現象】
検索するファイル及びディレクトリ名に半角英字で検索した際、
大文字及び小文字は区別せず検索するべきですが、区別して検索を行っていました。

【原因】
半角英字の検索の際、完全一致するファイル及びディレクトリを検索するようになっていました。

【回避方法】
検索したいファイルまたはディレクトリを大文字または小文字の一致する半角英字で検索を行う

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

ログ管理チェックディスク機能の有効/無効設定組合せによる誤処理について

発行番号: Cente101-0115
Rev: 第1版
発行日: 2022/05/02

【題名】
ログ管理チェックディスク機能の有効/無効設定組合せによる誤処理について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.40 ~ Ver6.42

【影響API】
ini_lmchkdsk、ini_lmchkdsk_uni、fclose、fflush、fputc、fputs、fwrite、rename、rename_uni、remove、remove_uni、move、move_uni、chg_attr、chg_attr_uni、chg_attrfp、chg_tstamp_uni、chg_tstampfp、chg_filelen

【現象】
LM_CHKDSK(LM_CHKDSK_UNI)マクロを有効(1)に設定した場合、
ini_lmchkdsk(ini_lmchkdsk_uni)を実行していないドライブは、
無効(0)に設定した際と同じ動作になるべきですが、
ログ管理チェックディスク機能の一部の処理が動作してしまい、APIの処理速度が遅くなることがあります。

また合わせてキャッシュ機能有効で且つSAVE_CACHEマクロを無効(0)に設定した場合は、
ini_lmchkdsk(ini_lmchkdsk_uni)を実行したドライブにおいて、
API内部でエラーを検出できずにAPIから正常(0)が戻されてしまうことや、
「-301 管理領域破損エラー」が戻される可能性があります。

【原因】
ログ管理チェックディスク機能有効時は、FileSystem内部で管理しているフラグ情報により
ドライブ毎に機能が有効/無効かを判断していますが、フラグ情報を参照する処理が抜けている箇所があり、
無効ドライブに対してもログ管理チェックディスクの処理が一部動作しておりました。

またSAVE_CACHEマクロを無効(0)に設定した場合の処理において、エラー判定処理が抜けている箇所があり、
正常/異常を正しく戻すことができておりませんでした。またセーブキャッシュが行われず、
メモリデバイスに「LMREPAIR」のログ管理ファイルを正しく作成することができておりませんでした。

【回避方法】
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

独自APIでのディレクトリ検索時、エラーコード「CT_NOT_INI_D」が戻される不具合について

発行番号: Cente101-0114
Rev: 第1版
発行日: 2021/10/15

【題名】
独自APIでのディレクトリ検索時、エラーコード「CT_NOT_INI_D」が戻される不具合について

【適用製品】
Cente FileSystem Ver6.42

【影響API】
rmdir_all, rmdir_all_uni, dinfo, dinfo_uni

【現象】
以下全ての条件を満たした状態で【影響API】を実行した場合、『CT_NOT_INI_D:-17 初期化(ini_disk)されていない』エラーが発生します。
(1)fs_cfg.h内の FS_DINFO、FS_DINFO_UNI、FS_RMDIR_ALL、FS_RMDIR_ALL_UNIマクロの何れかを有効
(2)fs_cfg.h内の FS_READDIR_WC、FS_READDIR_WC_UNIマクロを無効
 ※(1)がS-JIS用のマクロの場合はFS_READDIR_WCマクロを、UNICODE用の場合はFS_READDIR_WC_UNIマクロを
  無効にした場合に発生
(3)メディア内のディレクトリに対して【影響API】を実行

【原因】
【影響API】では内部的に opendir() を実行する事でST_DIR構造体の情報を取得し、
ファイル又はディレクトリを参照する流れになっていますが、opendir()内での処理に問題がありました。
具体的には、opendir()の内部関数 DT_opendir()でディレクトリパス名を取得する必要がありますが、
FS_READDIR_WCマクロ、又はFS_READDIR_WC_UNIマクロが有効の時にしか取得できておらず、
【影響API】のマクロのみ有効にした場合は取得できておりませんでした。

ディレクトリパス名の取得に失敗した場合、その後の処理において本来アクセスしたいディレクトリでなく、
APIがサポートしていないドライブ自体を読み出す処理として動作してしまい(A:\, B:\, C:…)、その結果、
ドライブを全て読み出した後に「CT_NOT_INI_D」エラーが戻されていました。

【回避方法】
fs_cfg.h の以下のマクロを有効にする事で、本不具合を回避する事が出来ます。
・FS_READDIR_WCマクロ
・FS_READDIR_WC_UNIマクロ

■プログラムによる回避方法
修正ソースにつきましては、弊社サポートまでお問い合わせ下さい。

Cente FileSystem

・readdir_wc(),readdir_wc_uni()を実行し、終端まで検索せずに抜けると、次の検索が正しく出来ない不具合を修正(Cente障害情報:101-0103)
readdir_wc(),readdir_wc_uni()の検索時において、終端を示す戻り値「NULL」が戻される前に処理を抜けた場合、次の検索が正しく行われない不具合を修正しました。

・メタデータ保護機能使用時、CT_DISK_FULLエラーが発生する不具合を修正(Cente障害情報:101-0104)
メタデータ保護機能を有効にした状態で、3クラスタ以上の書き込みが発生した場合、既に使用されているクラスタ位置を参照し、「CT_DISK_FULL」エラーが発生する不具合を修正しました。

・ワイルドカード検索時において、メモリ解放したST_WORK構造体資源を使用してしまう不具合を修正(Cente障害情報:101-0105)
readdir_wc()によるワイルドカード検索において、APIを実行する度にディレクトリ階層情報をST_WORK構造体資源に保持する必要がありますが、資源を解放してしまうことで、正しく検索できなくなる不具合を修正しました。

・UNICODE API使用時において、Cente FileSystem用の構造体資源を破壊する不具合を修正(Cente障害情報:101-0106)
UNICODE指定APIの rmdir_all_uni, dinfo_uni, readdir_wc_uni において、引数に指定した文字列が一定数を超えると、構造体資源を破壊してしまう不具合を修正しました。

・fseek()実行時、正しいセクタ位置を参照できない不具合を修正(Cente障害情報:101-0107)
速度向上のためにセクタ単位で無くクラスタ単位でシークしている処理において、ファイルデータ用バッファ(入出力バッファ)のメモリを、動的に取得した場合のクラスタサイズ固定で処理していたため、静的に取得した場合のセクタサイズの時に正しいセクタ位置が参照出来ない不具合を修正しました。

・API内部で使用中のST_DIR構造体資源を解放してしまう不具合を修正(Cente障害情報:101-0108)
rmdir_all()、rmdir_all_uni()、dinfo()、dinfo_uni()、readdir_wc()、readdir_wc_uni()において、API内部で使用しているST_DIR構造体資源の解放処理に誤りがあり、以下の問題が発生する不具合を修正しました。
– 使用中のST_DIR構造体資源を解放してしまうことで別のデータで上書きしてしまう。
– ST_DIR構造体資源の解放が行われず、資源が枯渇してしまう。

・chg_attr_uni()実行時、SAVE_CACHE機能が実行されない不具合を修正(Cente障害情報:101-0109)
SAVE_CACHE機能を”有効”にしているにも関わらず、chg_attr_uni()実行時にセーブキャッシュが実行されない不具合を修正しました。

・メタデータ保護機能無効時、FS_FERAMマクロが未定義になる不具合を修正(Cente障害情報:101-0110)
メタデータ保護機能を”無効”にした場合、コンパイルに依ってFS_FERAMマクロが未定義と検出される不具合を修正しました。

・メタデータ保護機能有効時、move()を実行すると誤った領域への書き込みと破損クラスタが発生する不具合を修正(Cente障害情報:101-0111)
メタデータ保護機能を”有効”にした状態でmove()、move_uni()を実行すると、以下2つの問題が発生する不具合を修正しました。
– FAT領域に破損クラスタが作成されてしまう。
– FAT領域、DIR領域、DATA領域いずれかの誤った位置に書き込んでしまう。

・ディレクトリキャッシュ機能使用時にディレクトリの作成/拡張を行うと、キャッシュ内の古い情報を参照してしまう不具合を修正(Cente障害情報:101-0112)
ィレクトリキャッシュ機能を使用した場合にディレクトリの作成/拡張を行うと、実メモリの情報よりキャッシュの情報が古い情報になってしまう不具合を修正しました。

・メディア挿抜後の書き込み処理でディスクフルエラーが発生する不具合を修正(Cente障害情報:101-0113)
空きFAT検索時に削除されたクラスタを早期に再利用する処理において、マウント時に内部変数をクリアする処理が抜けていた事で 「CT_DISK_FULL」エラーが発生する不具合を修正しました。

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